ーAll About受験ガイド高橋公英さんー
わが子を合格に導くヒントとテクニック

なぜ増える?算数苦手な子

 都内の小学校で算数を専任で教えているベテランの先生と話をする機会がありました。
そこで公立小学校算数教育の現状を教えてもらいました。

小5の娘の算数をみていて割合で苦労しているという話をしたら、「それは当然です。」とおっしゃるのです。理由は割合に割かれる算数の授業時間が非常に少なくなっていて、不十分だからということです。
比べる物と全体の量が変わっても、同じ物差しで比較できる割合や比は日常生活でも大いに役立ち重要ですが、抽象的な量だけに小学生には理解するのに難しい面があります。例えば100mlの食塩水に10gの食塩が入っているのと、500mlの食塩水に50gの食塩が入っているのがなぜ同じ濃さなのか。50gの方が多いように思えてしまう。100ml当たりで比較すれば同じ10gとわかるけれども、〜あたりという正規化はおとなの思考法で子どもには今一つすっきり納得できないのです。
さらに学力調査をしたところ、できる子でも例題と異なる出題の仕方をすると、ガクッと正解率が下がるそうです。元になる量と比較する量が同じ順序で書かれている問題の、一方を逆の順序にすると後から解く問題でも最初の問題と同じ順序で数値を公式に当てはめてしまうのです。
学校での教え方では比較する量と元になる量を入れ替えたりして、様々なパターンを学習することはできないからです。

一方、中学受験では、整数論と並んで比と割合は頻出分野です。単純な比を求める問題から、比から全体を求める逆算やそれらの組み合わせがあったり、濃度として出題されたりとバリエーションも多くあります。
これらを学校で使いこなせるようにするには、月単位の授業時間が必要でしょう。私自身は中学入試の難関校レベルはともかくとして、基本問題レベルは小学生の頃でも解けたと思います。塾には行っていませんでした(三十数年前は塾は授業について行けない子が行くところだったのです)。妻に聞いても同じでした。かつてはそれだけ学校で時間を割いて授業をしていたということなのでしょう。

たまたま比と割合が話題になったのですが、他にも授業時間が不足していると感じている点は多々あるとのこと。
例えば証明問題は中学でもほとんどやらなくなって来ているそうです。全般的に言えるのは、「基本ができれば応用問題は自分でできるはず」との考えで、基礎基本に内容が絞られてしまったこと。進んで応用(発展的内容と呼ばれる)にチャレンジする子どもは多くないので、全般的な学力低下につながるわけです。そして、それは特に算数や理科で顕著に見られます。
話をうかがった先生の学校は、子どもの学力低下をなんとかしようとして算数専任の先生を置いて、算数が苦手の先生が授業をすることがないように対処している学校です。その学校の先生でも疑問を感じているのですから、今のゆとりカリキュラムは相当問題があると思います。

結局の所、基礎基本が重要と言っても、それを十分に使いこなせる練習時間を与えなければ、消化不良のまま先へ進み、算数が苦手な子を増やしてしまっているということです。
公立の小中学校の現状では、この点を家庭学習で補うことがMUSTになってきます。できる子は塾に通うだけでもなんとかなるでしょうが、苦手な子はよりきめ細かい指導を受けられる、個人指導が必要なのではないかと感じています。つまづくポイントが子どもによって異なるためです。
ハイテクがますます発展する現代においては、文系だからといって算数が苦手と言ってられません。文系にも数学を必修にする私立中学もあります。これからの人材には理数系の素養が必須と考えているからでしょう。そのためには算数嫌いにならないような配慮が家庭でも必要です。

算数を苦手にしないためには低学年でしっかり計算力を身につけ、4年からは様々な文章題に取り組めるようにし向けます。親がレールを引いてやらなくてはならないのが今の時代なのです。
まだお子さんが低学年なら、一度実力をチェックしてみてはいかがでしょうか。

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